ハッシュって!? 2016.06.16

生まれてはじめての不気味な映画と評された「あのひと」って・・・

いま、私が担当しているコレクション企画の監修をお願いしている方が共同で映画を作られたので、 先日その映画を見てきた。 映画「あのひと」公式Facebook映画「あのひと」 事前に渡された案内チラシの評価欄を 「難しいのかな? 暗いのかな?問いが深いのかな?」などと思いながら読んでいて、 ふと、とある映画プロデューサーの「生まれてはじめて好きでも嫌いでもない、不気味な映画を見た」との評にギクリとした。 実際に映画を見て、う~ん、確かに不気味と言えば不気味・・・。 しかし、その不気味さは、当然あるべき不気味であり、狙い通りの不気味ではないだろうか。 この映画「あのひと」は、ミンスク国際映画祭という知る人ぞ知る映画祭の特別賞に輝いている。 ミンスクは、ベラルーシ共和国の首都で、この映画祭は今回で22回目となった。 昭和19年の太平洋戦争末期に書かれた映画脚本が日の目を見ず、知られぬまま時を過ごし、つい最近研究者の手で発見された。当時人気作家であった織田作之助の作品であることが判明した。 この映画は、その当時の脚本を忠実に再現し、さらに監督の山本一郎氏がじっくりと熱を込めて解釈した独特の演出技法が使われている。当然、全編モノトーンの世界で、そこに異空間を感じつつも、常に私たちのすぐそばにある何か、そんな世界観を感じさせてくれる作品である。 織田作之助は、大阪生まれの小説家/劇作家/脚本家。「夫婦善哉」で27歳文壇デビュー。 映画監督の川島雄三の兄貴分。太宰治や坂口安吾らと無頼派として鳴らすも33歳で病死。 このコラムが読まれる頃には、この映画のレイトショーは終わっていると思うが、 たぶん、またどこかで上映されることだろう。 そういう価値のある、いまだからこそなお意味を感じる映画だから。 パンフレットの中に“あのひと”とは、いったい誰だろう? の投げ掛けがあり、登場人物のことではなく、戦争そのもののことではなかったかとあるが、 私は、それとも違ったものを感じている。 ご覧になられたら、ぜひ一度、感想を語り合ってみたい、 そういう映画だ。 こんなことも仕事の一環だったりする(映画は当然自腹ですが)。 というように、弊社の闇はとても深い ・・・じゃなかった、弊社の可能性はまだまだ底が知れないのです。

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